[비즈한국] 検事、弁護士、警察に続き、記者を名乗る金融詐欺が登場した。なりすましの被害者は、他でもない記者本人だ。詐欺師は記者の名刺を悪用し、金融詐欺の被害者たちに取材を装って接近。個人情報を抜き取り、弁護士紹介料をだまし取るという二次的な金融詐欺行為を働いていた。しかし、こうした新たな手口の金融詐欺に対し、警察の捜査は難航しているようだった。記者を装った金融詐欺の手口と捜査機関の対応にどのような問題があるのか、記者が身をもって体験した経験を公開する。

今年3月、読者から情報提供があった。記者を名乗る人物がいるという内容だった。記者の名刺を使って「金融詐欺の被害者」に近づき、取材を口実に金融情報を抜き取り、弁護士紹介料を受け取っているというものだった。幸いにも情報提供者は被害に遭う前に、記者本人にこの事実を知らせてくれた。
これまで有名人や法律家などを装った金融詐欺はよく知られていたが、記者になりすます詐欺は初めてだった。情報提供者に「なりすまし」であることを明かし、金融詐欺捜査を担当する国家捜査本部(国捜本)の関係者に状況を共有した。
「内部でも新たな詐欺の手口があるとは共有していたが、記者が直接業務妨害などで告訴するのがよい」と国捜本の関係者は助言した。円滑な捜査のためには当事者の告訴が必要だとも説明された。
情報提供者の協力を得て告訴状と証拠資料をまとめ、会社管轄の警察署を訪れた。民願室(相談窓口)に入り、用意した告訴状と証拠の入ったUSBを差し出し「告訴状」を提出したいと伝えると、捜査民願相談センターに行くよう言われた。相談センターに行くと、今度は告訴状の提出は民願室へ行くよう案内された。
民願室の警察官は告訴状を「手書き」で作成しなければならないと言い、紙とペンを渡した。ペンで告訴状を書き進めていたところ、突然その警察官は「ああ、持ってきたものをそのまま出してもいいですよ」と言い、告訴状を回収した。告訴状を持って警察署に来てから、すでに20分以上が経過していた。
その後、警察官は記者に「陳情書受付証」を差し出した。事件を「告訴」ではなく「陳情」として受け付ける意図だった。警察に「告訴」を希望すると伝えると、「一度陳情書として受理されたので、担当捜査官が降りてきたら告訴に変更できるか聞いてみる」と答え、また相談センターへ移動するよう促された。
やがて担当捜査官が到着し、相談センターの警察官が関連状況を要約して伝えた。捜査官は告訴状を読みもせず、証拠資料を開きもしないまま「なりすましだけでは捜査できない。この人物がなりすましで得た情報を利用して、被害者を救済する良い方向に使ったとしたらどうするのか? 告訴を取り下げるか、さもなくば今のままでは事件を終結させるしかない」と告げた。
つまり「自力救済」を勧めたのだ。直接的な被害額がなければ捜査できないという主張だ。捜査官は「(被害者と)直接やり取りしながら釈明するのがよい。それが自力救済というものであり、十分に自力救済する方法はある」と説明した。情報提供者以外にも被害者がいる可能性が否定できない状況だったが、捜査官は捜査不可能と断言した。告訴状はまだ一行も読まれていない状態だった。結局、記者は陳情を取り下げ、そのまま警察署を出るしかなかった。
もし情報提供者が記者になりすました詐欺師に騙されて弁護士費用を渡していたら、告訴は成立したのだろうか。告訴状に基づいた捜査は適正に行われるのだろうか。こうした疑問とともに、これまで金融詐欺を取材する中で被害者たちが口を揃えて語っていた言葉がいくつも浮かんできた。捜査に意欲を見せる警察署を探して10カ所以上を回ったというAさん、被害の証拠を見せても「現在進行形でなければ捕まえられない」という警察の言葉に、自ら「おとり」となって詐欺と知りつつ金を支払ったBさん…。彼らは口々に「現場の警察署には捜査の意思がない」と訴えていた。
その間に金融詐欺はさらに進化した。最近では弁護士を名乗る二次的な金融詐欺も増加傾向にある。すでに金融詐欺の被害に遭った人たちをターゲットに「被害金を回収してやる」と言って着手金を奪う手口だ。弁護士の身分証や法律事務所のサイトまで偽造して詐欺を行う。この「幽霊法律事務所」は、実際に活動中の弁護士の写真や経歴などを無断で盗用する。詐欺だと気づいた被害者が送金を拒否しても、彼らに偽の「訴状」を送りつけて脅迫する事態まで起きている。
昨年10月、ソウル地方弁護士会が弁護士のなりすましを団体告発したが、捜査に進展はない状況だ。大韓弁護士協会は、こうした詐欺に対して職権調査で対応していると明らかにした。大韓弁護士協会の関係者は「大韓弁協所属の法秩序違反監督センターで、弁護士なりすましサイトなどについて議論する予定だ」と伝えた。