[비즈한국] BTS(防弾少年団)のメンバーが兵役を終え、全員が社会に復帰した。彼らが再び披露する歌とパフォーマンス、そして今後の活動に大きな期待が寄せられている。下半期にBTSが活動を再開しなければ、2026年のグラミー賞で3年連続K-POP候補が不在になるという見通しも、彼らの存在感の大きさを物語っている。では、これから見せてくれる「BTS 2.0」とは何だろうか。それは新たな道とストーリーテリングの観点から読み解くことができるだろう。
間違いなくBTSは、誰も歩んだことのない道を歩んでいる。いや、道を切り開いているのだ。その道は、ファンと共に作る道である。BTSが非凡なのは、道を共に作る過程でストーリーテリングを完成させている点だ。ストーリーテリングといえば映画やドラマ、ミュージックビデオを連想しがちだが、BTSとARMYは現実世界でそのストーリーテリングを構築している。

ストーリーテリングにおいて「葛藤」は非常に重要である。葛藤とは、主人公に降りかかる苦難と逆境を意味する。主人公が苦難や逆境を克服する過程が込められた物語に、人々は共感を超えて感動し、生きる力を得る。ストーリーテリングにはコンセプトと世界観が前提とならなければならない。何よりも重要なのは世界観であり、苦難と逆境を乗り越えていく考えや姿勢、それこそが世界観といえるだろう。
BTSのメンバーにとって、入隊は苦難と逆境の連続であった。韓国の若者にとって兵役は、人生の空白であるという認識が依然として強い。若い芸能人にとっては「軍白期(軍服務による空白期間)」と表現された。特にアイドルメンバーにとっては致命的だと見なされていた。アイドルは通常、思春期にデビューし20代に活発に活動するが、その途中で現場を離れ活動を中断することは、引退と変わらないように見えたからだ。さらに、トレンドが急速に変化するこの時代には、若年層が共通して不安や恐怖を感じざるを得ない。
その上、政界からBTSを巡る兵役特例関連の言及が飛び交い、メンバーの心を揺さぶった。彼らがすでに入隊を公式に宣言していたにもかかわらずである。所属事務所は政界の議論や提案に傾倒する雰囲気だった。しかし、兵役特例の基準を新たに作ることも難しいが、もし新しい基準が適用されたとしても、その後の論争や雑音から自由になることはできない。
何よりも、音楽を享受する環境が変わった。アイドルはますます「長寿アイドル」となっている。かつては5年、長くても7年を超すことが難しかったアイドルグループが、10年以上活動を続ける事例が登場した。BTSはもちろん、BLACKPINK、TWICE、SEVENTEEN…。さらに、ファン層が国内だけでなく海外まで広く拡散し、彼らを力強く支えている。
今は、いくつかのメディアがミュージシャンに関するコンテンツを独占していた時代ではない。スマートモバイル環境は、今やアイドルにとっての新たな活動空間である。BTSはこれを見抜き、スマートモバイルをファンにコンテンツを継続的に届ける媒介とした。

BTSメンバーは順次入隊したが、入隊前に可能な限り多くのコンテンツを制作し、それを軍服務中の適切な時期に公開した。残ったメンバーはソロ活動を通じてBTSブランドを想起させた。完全体としての活動のみならず、個人のコンテンツを豊富に確保しただけでなく、個人のブランド価値も引き上げた。まさにアーティストとしての地位確立であった。
その間、先に除隊したメンバーが個別の活動を続け、残りのメンバーが除隊するまでBTSというグループ全体の名前を呼び起こし続けた。賢明な方法で苦難と逆境を克服したのだが、これは一人では成し遂げられないことだ。メンバー数が多いため葛藤や不和が生じる可能性もあるが、BTSは互いへの愛情とチームワークで乗り越えた。「ボラヘ(紫するよ)」の精神で、特定のメンバーの脱退を求める声さえも一蹴した。
人のライフサイクルに合わせてストーリーテリングを行うBTSは、兵役という非常に困難な過程を立派に乗り越えたからこそ、より深まり豊かになった人生の知恵と哲学を、歌とパフォーマンスに込めることができるだろう。さらに、世界的に見ても軍服務の経験は一般的ではないため、その価値と意味は大きい。それは誇らしいブランド価値であると同時に、勲章となるはずだ。
個人と全体、そして社会と国家、さらには全世界をも包み込めるBTSの世界最大のストーリーテリングは今日も続いており、今後さらに進化するだろう。一人ではなく複数で危機を乗り越える物語が中心となるはずだ。個人化を超え利己主義へと向かう「各自図生(それぞれ生き残る)」の時代に、未来の代案を提示するKカルチャーの先頭に立つBTSの活躍を期待したい。
筆者のキム・ホンシクは、20代の頃から文化の中に世界を少しでも良くする道があるという期待感を持ち、特に大衆文化現象という森を歩み、また切り拓いてきた。人工知能と量子コンピューターが活躍する21世紀にも、依然として同じ信念で一つの道を歩んでいる。