[비즈한국] 米国の電気自動車(EV)メーカー、リビアン(Rivian)は去る7月16日、英国のロンドンにAIおよび自動運転技術専門のハブを設立すると発表した。テスラの対抗馬として注目されるリビアンは、欧州進出を通じて、自動運転ソフトウェア、高度化された運転支援システム(ADAS)、車内AIインフラなどを専門とするエンジニアリング組織を構築する計画だ。
今回の決定は、単なる海外拠点の拡大を超え、欧州の技術人材を中心とした本格的な「AI戦争」の序幕を告げる合図だと評価されている。

ロンドン、AI戦争の主要舞台へ
リビアンは2009年に設立された米国の電気自動車会社で、環境に配慮したオフロード車とAIベースの自動運転技術で差別化を図っている。2021年のナスダック上場当時は約800億ドル(約111兆ウォン)の企業価値を認められ、「テスラ・キラー」と呼ばれた。特に、アマゾンから10万台の電気配送車を受注したことで話題を集めたことがある。
主力モデルはR1T(ピックアップトラック)とR1S(SUV)で、米国ではオフロード愛好家や冒険家などをターゲットに善戦中だ。最近では、普及型モデル「R2」の発売を控え、グローバル市場での拡大に拍車をかけている。

リビアンは、第2世代車両プラットフォーム(Gen2)にAIベースの自動運転技術を本格的に搭載する計画だ。これと共に、AIアーキテクチャ、OTA(Over-the-Air)アップデートを基盤とした機能拡張性、そして次世代のドライバー体験に集中する技術ロードマップを公開した。
リビアンは今回の発表で、「世界レベルのAI人材が多く集まるロンドンは、リビアンの未来戦略と完璧に合致する」と、ロンドンを拠点に選んだ理由を明かした。また、2025年下半期中に「AI & Autonomy Day」をロンドンで開催し、技術の青写真を公開する予定だと述べた。
リビアンは現在、ドライブ・パイロット(Drive Pilot)システムのような自動運転機能を開発中であり、テスラのFSD(Full Self-Driving)やゼネラルモーターズのウルトラ・クルーズ(Ultra Cruise)と比較されている。今年下半期に開催されるイベントへの関心が高まっている。アマゾンはリビアンの筆頭株主であり顧客でもあり、自動運転配送車両の開発に向け、アマゾンのAI/クラウド技術(AWS)を支援するものと予想される。

モビリティ業界では、ADASの水準を超えて完全自動運転へと向かう競争構造の中で、リビアンのロンドン・ハブが技術的リーダーシップの確保および市場対応の最前線基地になるものと期待している。リビアンのハブが、ロンドン現地のAI人材や大学と連携ネットワークを構築することで生まれるシナジーにも注目すべきだ。
米国のAIビッグテックが欧州へ押し寄せる
リビアンだけではない。グーグル、マイクロソフト、オープンAI、アントロピック(Anthropic)など、米国のAI企業は最近、相次いでパリ、ロンドン、ミュンヘンなど欧州の主要都市にAI研究所を設立している。これは、欧州が規制中心の保守的な市場から、技術実験と人材誘致の最前線基地へと変貌していることの証左である。
特にフランスと英国政府は、AIインフラに数十億ユーロを投入し、積極的な投資政策を展開している。フランスは2024年から5年間でAIに109億ユーロ(約17兆6000億ウォン)を投入すると発表しており、英国も140億ポンド(約26兆ウォン)規模のデータセンター投資計画を発表した。

欧州のAIスタートアップエコシステムは、リビアンのロンドン・ハブ設立を好機と捉えている。大手企業との人材獲得競争は激化すると予想されるが、同時に米国の資本との協業可能性や、グローバルR&Dネットワークへの参入機会も拡大する見通しだ。
特にリビアンがロンドン現地の大学や研究機関との協業も予告していることから、AI・モビリティスタートアップには技術検証やPoC(概念実証)パートナーとしての協力の道が開かれる可能性がある。
米国の投資家も、こうした動きに合わせて欧州のスタートアップに注目している。欧州のスタートアップは米国よりも合理的な資本コストでAI技術を開発できるため、投資の「コスパ」が良いという評価がある。これにより、米国のVC(ベンチャーキャピタル)やアクセラレーターの関心が高まり、エコシステムが高度化するという期待感がある。
欧州は長らく、データ保護や技術規制のイメージが強い地域だった。しかしここ数年、AI、半導体、電気自動車、モビリティなどにおいて、技術自立と戦略的投資へと急激に舵を切っている。リビアンのロンドン・ハブは、こうした変化の象徴的な事例の一つだ。
今後、欧州でリビアンのようなグローバル企業のAI拠点設立が広がれば、それは単なる企業の拡張ではなく、欧州の「技術主権」確保というより大きな絵の中で解釈されるべきだろう。
筆者イ・ウンソは韓国で法学を専攻し、ベルリンで演劇を学んだ。芸術の街であり欧州スタートアップのハブであるベルリンに拠点を置き、街と共に成長しながら韓国とドイツのスタートアップエコシステムをつなぐ「123factory」を率いている。