[비즈한국] ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡のデータを活用し、史上最も巨大な宇宙地図のピースの一つが完成した。そして今、誰もが地図の隅々までを見ることができる。一見すると、何でもない地味な写真に見えるかもしれない。しかし、実際に写真を覗き込んでみれば、考えが変わるはずだ。
2022年7月、ジェイムズ・ウェッブの観測によって初めて公開されたディープフィールド画像を覚えているだろうか?その写真に収められた空の領域は、実に小さかった。真っ直ぐ伸ばした腕の先で持っている小さな砂粒一つで、ようやく隠せるほどの狭い範囲の空を狙ったものだ。このようにジェイムズ・ウェッブの視野は非常に狭い。砂粒ほどの小さな視野で宇宙全体の地図をすべて埋めるには、膨大な年月が必要になるだろう。
ところが今回完成した宇宙地図のピースは、なんと空に浮かぶ満月一つをすっぽりと埋め尽くして余りあるほどの面積をカバーしている。ジェイムズ・ウェッブが一回に捉える視野がいかに狭いかを考えれば、この地図のピース一つにどれほどの観測データが動員されたかが実感できるはずだ。今回公開された写真の中だけでも、銀河が80万個以上も収められている。誰もが高解像度で写真のいたるところを詳しく見ることができるので、ぜひ直接確認してみてほしい。
ディープフィールド画像を撮影する際、ただ適当な方向を撮ればいいように思えるかもしれないが、実はそうではない。何もなさそうに見える虚無な黒い空の一角を狙うにしても、非常に繊細な目標設定が必要となる。私たちの周囲の空には、130億年前の淡い宇宙の光を遮るあらゆる妨害物が視界を遮っているからだ。
まず、私たちが住んでいる天の川銀河の円盤が最も厄介な妨害物だ。私たちは直径10万光年に達する巨大な銀河円盤の外縁に住んでいる。その中で銀河円盤を横から見た断面が天の川である。この天の川は、広い意味では私たちの頭上の夜空全体の視野の約20〜30%を隠してしまう。天の川に隠れる領域を「回避帯」という蔑称で呼ぶほどだ。鮮明なディープフィールドを撮影するためには、まず天の川に隠れない空を狙わなければならない。

ジェイムズ・ウェッブでディープフィールドを撮影する際には、もう一つ注意すべきことがある。ジェイムズ・ウェッブは赤外線領域で宇宙を観測する。しかし宇宙空間には、いたるところに水素を含むガスや塵の雲が漂っている。周辺の星や銀河の光で生ぬるく温められたこれらの雲は、鮮明な赤外線を放つ。もしガス雲が巨大に広がってその向こう側の背景宇宙を隠していれば、背後に隠れた遠方の宇宙から飛んでくるかすかな赤外線は埋もれてしまう。したがって、ジェイムズ・ウェッブがディープフィールドとして狙える場所は、ガス雲にも遮られていない方向でなければならない。
実際に、かつてハッブル宇宙望遠鏡が歴史的なディープフィールドを撮影した際も、こうした様々な条件をすべて慎重に考慮して狙いを定めた。その結果、ひしゃくの形をした北斗七星近辺の小さな空を狙い、針の穴ほど小さな空の一角から銀河を数千個発見した。
しかしハッブルにも限界はある。ハッブルは主に可視光領域を観測する。宇宙飛行士が直接乗り込んで新しい機器に交換するというアップデートのおかげで、赤外線や紫外線の一部も観測できる。だがこれでは、ビッグバン直後、太初の星と銀河が宇宙の歴史上初めて光を放ち始めた「再電離期」の姿を見ることはできない。過去138億年の間、宇宙が均一に膨張するにつれて、遠い宇宙から届く光の波長はより劇的に引き延ばされてきたからだ。ビッグバン直後の遠い過去の光を見るためには、より長い中赤外線に達する光を見なければならない。ジェイムズ・ウェッブがその役割を果たしている。
今回公開された宇宙地図は、ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡の最初の1年間に行われたCycle 1データを利用して作成された。太初の眩い星や銀河がしばらくの間、宇宙全体を電離させたと推測される「再電離期」を直接見ることは、ジェイムズ・ウェッブの主要な目標の一つだ。この時期はビッグバン後、宇宙の年齢がわずか3億〜5億年しか経っていなかった時点である。今から135億年前、事実上宇宙が現在の年齢のわずか1〜2%しか生きていなかった頃の姿を見ようということだ。
そのために天文学者たちは「Cosmic Evolution Survey」、略してCOSMOSと呼ぶプロジェクトを進めている。このプロジェクトにおいて、ジェイムズ・ウェッブはこれといった銀河もガス雲もない、何もない退屈な黒い宇宙を狙う。そのため、見どころの多い北半球の空に比べて少し地味な南半球の空で見られる、非常に小さな星座である六分儀座(ろくぶんぎざ)の方向を向いている。(残念ながら韓国からはCOSMOSフィールド領域は見ることができない。)

この1年間、ジェイムズ・ウェッブは合間を縫って六分儀座近辺の小さな空から届く太初の光を集めてきた。そうして光を集めた全露光時間を合わせると255時間に達する。ジェイムズ・ウェッブのNIRCamを活用し、それぞれ異なる赤外線波長(F115W、F150W、F277W、F444W)の光でカラー画像を作成した。ジェイムズ・ウェッブが一度に見渡せる画角は非常に狭い。満月よりもはるかに小さい、わずか0.18deg²(平方度)の領域しか見えない。砂粒ほどに小さな空だ。この小さな空を本当に一針一針縫うように集めて、合計0.54deg²に達するはるかに大きな空の領域の地図を埋めた。砂粒ほどの小さな断片を繋ぎ合わせ、満月ほど大きな領域の地図を描いたのである。
これは人類が歴史上作成した、最も深く、かつ最も巨大な宇宙地図のピースである。この写真一枚の中だけでも、さまざまな距離に離れた銀河が80万個以上確認できる。その中には、130億年以上も遠い過去の光を宿した銀河の光もかすかに混ざっている。これは従来のハッブル・ディープフィールドと比較すると驚異的な結果だ。従来のハッブル・ディープフィールドにおける最大の写真でも、その中に収められた銀河の数は最大1万個程度だった。ところがジェイムズ・ウェッブは、この小さな空の一角だけで80万個を超える銀河の光を捉えたのだ。

元々、天の川銀河の星やガス雲で視界がほとんど遮られない、最も何もない方向を選んで狙ったため、写真の中に眩しい天の川の星はほとんどない。代わりに注意深く見れば、いたるところで微細に歪み、時空の歪みを見せる重力レンズ画像も見ることができる。この美しい姿を誰もが簡単に直接覗き込むことができる。下のリンクを通じて、読者の皆さんも直接ジェイムズ・ウェッブの宇宙地図の最初のパズルのピースを隅々まで探検してみてほしい。写真を際限なく拡大しても、次々と新しく登場するぼやけた銀河たちの饗宴に出会えるはずだ。
ジェイムズ・ウェッブが打ち上げられたことで、私たちは宇宙が元々考えていたよりもはるかに早い時点から、現在の美しさを備えてきたという事実に気づかされた。ジェイムズ・ウェッブで見た初期宇宙は、当初の予想レベルに比べて約10倍も多くの銀河を見せてくれる。しかも、きちんとした形を成していない小さな矮小銀河ではなく、そのほとんどがすでに明瞭な棒構造と渦巻腕を携えた成熟した姿を見せている。初期宇宙においてさえ、今日の銀河の中心に住んでいる超大質量ブラックホールに匹敵するほど重いブラックホールも発見される。宇宙の年齢がわずか10億年も経っていない時点で、まるで100億歳を重ねたかのように見える、あまりに早熟な宇宙が露呈したのだ。
実は満月も、夜空で占める領域がそれほど広いわけではない。真っ直ぐ伸ばした腕の先で立てた指一本で隠せるほど小さく見える。そして私たちは今、その満月一つをようやく覆えるほどの小さなパズルのピースを一つ埋めたばかりだ。頭上に広がる広大な空を想像してみよう。空全体をすべて覆うには、どれほどの満月が必要だろうか。簡単に計算してみると、およそ21万個を超える満月が必要となる。21万個のパズルのピースのうち、ようやく一つを完成させたのだ。
小さなパズルのピースの深さは、138億年の時間を込めている。そして目に見える明るく輝く銀河たちの合間に、残念ながら私たちの目には見えない暗黒物質と暗黒エネルギーが満ちている。17世紀イタリアの天文学者ガリレイは、歴史上初めて望遠鏡で夜空を見上げ、星の光が語る物語を丁寧に記録した。彼は自身の発見を『星界の報告(Sidereus Nuncius)』という名の本で出版した。「星の知らせを伝える者」という美しい意味だ。そう、それこそが天文学の仕事ではないだろうか。
私たちは今、なんと138億年という長い年月を経て届いた星の知らせを伝えている。その長い間積み重なってきた夜空の光が、私たちに語りたがっている物語はどれほど多いことだろう。夜空から切り取った小さなパズルのピースの中に、壮大な宇宙の物語が集約されている。
参考
https://cosmos.astro.caltech.edu/page/cosmosweb
https://cosmos2025.iap.fr/fitsmap/?ra=150.1203188&dec=2.1880050&zoom=1
https://ui.adsabs.harvard.edu/abs/2023ApJ...954...31C/abstract
筆者チ・ウンベは?猫と宇宙を愛する。幼い頃『銀河鉄道999』を見て、宇宙の美しさを広めたいという夢を持つようになった。現在、延世大学銀河進化研究センターおよび近宇宙論研究室にて銀河の相互作用を通じた進化を研究しており、講演や執筆など多様な科学コミュニケーション活動を行っている。『サムに乗る天体望遠鏡』、『一日中宇宙を考える』、『星、光の科学』などの著書がある。