[비즈한국] 企業は時として、金銭的な側面だけでは説明しにくい決断を下すことがある。その裏にある法律や制度を知れば、より詳細な内幕を理解できる。『知って得するビジネス法務(知得法務)』では、ビジネスの流れを理解するためのヒントを紹介する。

経営学には「プリンシパル=エージェント問題」という概念がある。本人(オーナー)と代理人(専門経営者)との間の利害対立によって発生する問題のことだ。これを会社に当てはめると、主人はオーナーであり、代理人は専門経営者である。経営上の重要な決定をオーナーと専門経営者のどちらに任せるのが効率的かという問いに正解はない。オーナー経営と専門経営にはそれぞれ長所と短所がある。どちらの方法が効率的かは、会社の規模、状況、社会的慣習などによって異なるだろう。
筆者は韓国企業の船団式経営や族閥経営の弊害について耳にタコができるほど聞いてきた。そのため、専門経営こそが優れた方式だと考えた時期もあったが、最近では専門経営の失敗事例が頻繁に登場しており、非常に興味深い。様々な事件に接した経験を通じて、会社の規模が大きくない場合や、創業間もない会社の場合はオーナーの情熱と献身が重要であることを知った。経営の一部を専門経営者に任せるにしても、オーナーによる管理と統制は不可欠である。
本稿では、オーナーや大株主の無関心と甘さを利用し、会社の専門経営者や職員(本部長・チーム長など)が私的利益を搾取する事例と、それに対する裁判所の判決などを考察する。
専門経営者らが会社を運営したり業務を処理したりする過程で、容易に私的利益を搾取する方法として、まず親戚や知人を役職員として雇用することが挙げられる。必要な人材ではないにもかかわらず、給与などの利益を提供するために雇用するのだが、極端な場合には採用したという形式だけを整え、実際には親戚などが一度も出勤すらしていないケースもある。
これに関連して、蔚山地裁2012古単2234判決は、現場所長である被告人に対して業務上背任罪の成立を認め、懲役6ヶ月を言い渡した。事案の概要と法違反判断の要旨は以下の通りである。
・被告人は建設会社の現場所長であったが、自身の妻が工事現場で働いていないにもかかわらず働いたかのように人件費を請求した。また、弟・従兄弟・知人らはすでに給与を受け取っていたにもかかわらず、彼らが日雇い労働者であるかのように装って人件費を請求し、建設会社から合計1157万ウォンを受け取った。
・被告人の上記のような行為は、現場所長として建設会社のために工事現場の人材採用および管理を誠実に遂行すべき義務に違反し、建設会社に財産上の損害を与えたものである。
次に、専門経営者らが手軽に私的利益を得る方法としては、虚偽の用役契約を締結して取引先に用役代金を支払い、その取引先からリベートを受け取るというものがある。虚偽の用役契約とは、提供される用役そのものがないにもかかわらず、形式的に代金を支払う義務があるかのように契約書を偽造することや、用役を受けたとしてもその代金を過大に計上する場合を指す。
これもよくある事例だ。ソウル高裁2022ノ2233判決は、用役提供を受けた事実がないにもかかわらず、あたかも用役を受けて代金を支払う必要があるかのように虚偽のコンサルティング用役契約を締結し、取引先に数億ウォンを支払った事案において、業務上横領罪および他の犯罪嫌疑を認定し、被告人に懲役5年を言い渡した。
これよりも大胆に会社の財産を使用する場合もある。広く行われている手法に「商品券換金(商品券カン)」がある。法人カードを利用して百貨店の商品券を購入した後、それを商品券売買業者に販売して現金化し、個人的な用途に使うという手口だ。社内の他の役職員から商品券の行方を問われると、取引先関係者などへの贈り物として提供したと言い訳し、関係上、具体的にいつ、誰に渡したかは明かせないとごまかす。法人カードを遊興などの個人的な用途に使用する事例もある。法人カードが福利厚生や給与に近い特典とみなされる慣行はあるものの、業務関連性を証明できなければ原則として横領になる。

これまで述べてきた事例は、露骨に私的な利益のために権限を乱用したり、会社の資産を使用したりして刑法上の犯罪が成立するケースだ。これに至らなくても、会社を運営しながら個人の利益を追求することはいくらでも可能である。例えば、自身の持分がある取引先に仕事を集中させたり、個人の名声のために会社に利益をもたらさない投資を実行したり、自身の賃金を過剰に策定したり、会社業務を放置したまま個人事業に精を出すなどが挙げられる。
しかし、専門経営者は「経営判断の原則(Business Judgment Rule)」に基づき、会社の経営に関する一定の権限と裁量を持っているため、上記のような私的利益の追求が刑法上の犯罪なのか、あるいは商法などの法令、社内規定、忠実義務違反なのかを判断するのが難しい側面がある。
ただ、前後関係を精査すれば私的利益の追求が自然と露呈することが多い。専門経営者が取引先に投資して持分を取得するケースがある。専門経営者はその取引先と反復的に取引して経済的な利益を提供し、取引先に会社の営業秘密・販売組織・流通網などを流出させた後、最終的にその取引先に転職する例もある。通常、法人登記簿には役員就任の履歴のみが記載され、持分関係までは明らかにならないため、専門経営者が他社に投資しているかどうかを事前に見抜くことは困難である。
大株主やオーナーらが管理と統制を怠った結果、専門経営者が退社後に取引先の代表に就任したことで、事後的に上記のような事実を知り、笑うに笑えない状況に陥ることが頻繁に発生している。このような経験をすると、大株主やオーナーは経済的な損失だけでなく、信じていた者から裏切られたという衝撃に苦しむことになる。
事業は難しい。その中でも人を信じて任せるのが最も難しい。筆者は、複数の人間が協業すれば不足している部分を補い合うことで相乗効果が生まれると信じている。しかし、上記のような出来事を直接経験したり、関連事件を担当したりする中で、事業を行う人々には事前に専門経営者や業務執行者などを適切に管理・統制するよう助言している。