[비즈한국] トス(Toss)の運営会社であるビバ・リパブリカが設立したデザイン教育子会社「ファイ・インスティテュート・オブ・デザイン(Phi Institute of Design)」株式会社が、デザインスクールを開校し受講生の募集を開始したことが確認された。ユーザーフレンドリーなアプリや革新的なサービスで金融業界にトレンドをもたらしたトスが、社名に「トス」を冠さないデザイン専門教育機関を運営する背景やその教育内容に注目が集まっている。

トスの子会社であるファイ・インスティテュート・オブ・デザインは、最近「ファイ・デザイン・スクール」を立ち上げ、受講生を募集している。ファイ・インスティテュート・オブ・デザインは2025年10月に「ザ・ライズ・インスティテュート・オブ・デザイン」という社名で設立されたが、1月9日に現在の社名へと変更された。ファイ・インスティテュート・オブ・デザインの初期代表は、サムスン電子005930のUXデザイナー出身であるキム・ジホン社内取締役が務めた。キム代表は、デザインコミュニティプラットフォーム「デザイン・スペクトラム」を立ち上げた経歴がある。
ファイ・インスティテュート・オブ・デザインは自社を「技術ではなく、思考様式を学ぶデザイン教育機関」と説明している。ファイ・デザイン・スクールは、2026年9月の正規課程開講を控え、中核科目で構成された予備課程(Pre-course)プログラムの受講生を募集する。授業は4月20日から8週間行われ、受講申し込みは3月25日から開始される。授業は、同社と同じ所在地であるソウル市城東区トゥクソム駅近郊のプリセンスビルで行われる。
予備課程プログラムは大きく「リベラルアーツ」と「エンジニアリング」の2つのトラックに分かれる。両トラックとも、人間とコンピューターの相互作用を設計する「ヒューマン・インタラクティブ・デザイン」、受講生独自の美意識基準を見出す「エステティック・リテラシー」、そして人工知能(AI)ワークショップが共通科目として行われる。一方で、リベラルアーツは人文学的思考を育てる教養授業、エンジニアリングはコンピューター的思考を習得するための技術授業という点で違いがある。
興味深いのは、ファイ・インスティテュート・オブ・デザインのプログラム説明やソーシャルメディア、ウェブサイトにおいて、トスやビバ・リパブリカへの言及が一切見当たらない点だ。トス側は「意図的に隠しているわけではない」と説明した。教育事業の目的自体が収益を上げることよりも、デザイン業界の専門性を高め、UI(ユーザーインターフェース)・UX(ユーザーエクスペリエンス)デザイナーを育成することにあるためと解釈される。

ユーザーフレンドリーなUI・UXを武器に金融市場に参入したトスは、短期間でユーザーを獲得し、業界にアプリのシンプル化というトレンドを作り出した。以前トスはデザイン教育事業会社を設立した理由として「国内のUI・UX産業の発展に寄与するデザイナーを育成するため」と明かしている(関連記事:金融UIを変えたトス、デザイン教育会社を設立)。
トスは本業である金融サービスとは一見関連がなさそうな方法でブランディングやマーケティングを行ってきた。一例として、自社のYouTubeチャンネル「マネーグラフィ」では、会社広報の代わりに投資・消費・文化などをテーマにしたトークショーコンテンツを制作している。出版活動も着実に行ってきた。2024年には書籍『ザ・マネーブック』を出版した後に国際図書展に参加し、2025年11月には『ザ・マネーイシュー』というマガジンを創刊した。
2025年末には、社会的価値を実践するための体系である「トスインパクト(Toss impact)」を公開した。トスインパクトは、「みんなの経験」「安全な技術」「成長の土台」という3つの基準のもとでサービスや事業を展開する体系である。2025年12月にソウル聖水洞で3日間、オフラインデザートマーケット「トス・ビタースウィート・マーケット」を開催したことも、トスインパクトの活動の一環だった。これは、子会社トスプレイスの決済端末を使用する小商工人と、トスショッピングに出店したセラーが参加したイベントである。当時、トス側は「トスインパクトは単なるキャンペーンではなく、技術とサービスの革新を超えて社会全体の肯定的な変化を作り出す実践を一つの流れにまとめたもの」と説明した。