[BizHanKook] MLB、ディスカバリーなどのブランドを保有するファッション企業F&Fは、2022年に子会社F&Fエンターテインメントを設立した。F&Fは当時、ファッション事業で培ったグローバルなブランディングとマーケティングのノウハウをK-POP産業に融合させる計画だった。F&Fエンターテインメントは、カカオエンターテインメント出身のチェ・ジェウ氏を代表取締役に選任するなど、人材獲得にも積極的な姿勢を見せた。F&FはF&Fエンターテインメント発足当時、「デジタルコミュニケーションで世界を網羅するブランドファンダムを築いたノウハウを活かし、世界的なライフスタイルリーダーへと成長できるK-POPスターを育成する」と抱負を語っていた。
しかし、未だF&FエンターテインメントがK-POP市場で確固たる存在感を示しているとは言い難い。最近、ガールズグループ「UNIS(ユニス)」が活動を終了したことで、所属タレントはアイドルグループ「AHOF(アホフ)」と数名の俳優のみとなった。毎年営業赤字を記録しているうえに、完全資本食い(債務超過)の状態であり、財務構造も芳しくない。F&Fエンターテインメントの売上も、F&F全体の売上に比べれば微々たる水準だ。F&Fエンターテインメントが期待通りの成長を遂げていないという評価が出ている。

UNIS解散後のF&Fエンターテインメントの未来は
F&Fエンターテインメントは2024年、ガールズグループ「UNIS(ユニス)」をデビューさせた。UNISはSBSのオーディション番組「ユニバースチケット」で選抜されたメンバーで構成された。UNISは2024年にTikTokコリアアワード「ニューライジングスター賞」、大韓民国文化芸能大賞「K-POP歌手賞」などを受賞し、知名度を高めた。
しかし、UNISは今年9月に公式活動を終了した。F&Fエンターテインメントは「UNISは9月26日をもって当社とのマネジメント専属契約が終了した」とし、「当社とメンバーは契約期間および今後の活動方針について継続的に議論を重ねてきており、十分な協議の末、予定された契約期間に従ってUNISの完全体としての公式活動を締めくくることを最終決定した」と発表した。
UNISはプロジェクト型のガールズグループであったため、活動終了はある程度予見されていた。すでに「ユニバースチケット」の放送当時から活動期間が決まっていたからだ。しかし、一部のファンはF&Fエンターテインメントによる契約延長を期待していただけに、惜しむ声が上がっている。UNISは契約終了直前の9月8日にもデジタルシングル「空と星、地」をリリースして活動していた。
UNISの活動終了により、F&Fエンターテインメント所属のアイドルグループは「AHOF(アホフ)」のみとなった。AHOFもUNISと同様、SBSのオーディション番組「ユニバースリーグ」で選抜されたメンバーで構成されている。AHOFは2025年にデビューしたボーイズグループで、契約期間は4年とされている。契約が延長されない場合、2029年に活動を終了する可能性がある。
AHOFは音楽番組で1位を獲得するなど成果を上げているが、未だトップクラスの人気グループとして定着したとは言い難い。F&Fエンターテインメントはオーディションを実施しているものの、現時点で新たなアイドルグループのデビューのニュースは聞こえてこない。K-POP市場においてF&Fエンターテインメントが大きな影響力を発揮しているとは言えない状況だ。発足から4年が経ち、ファッション業界で知名度の高い企業であることを踏まえると、期待に達していないという評価も出ている。

「頼みの綱」親会社F&Fの状況は?
F&Fエンターテインメントは業績面でも苦戦を強いられている。昨年は87億ウォンの営業損失を計上し、今年上半期にも21億ウォンの営業損失を出すなど、赤字が続いている。今年に入って赤字幅は前年比で縮小したものの、問題は売上も同時に減少している点だ。F&Fエンターテインメントの売上は、昨年の上半期の19億ウォンから、今年上半期には12億ウォンへと約38%減少した。F&Fの今年上半期の売上が9605億ウォンであることを考えると、F&Fエンターテインメントの売上規模は微々たるものだ。
収益性が不振なだけに、財務構造も脆弱だ。F&Fエンターテインメントの資本総額は今年6月末時点でマイナス(-) 278億ウォンとなり、完全資本食い(債務超過)の状態にある。6月末時点の資産総額が95億ウォンであるのに対し、負債総額は373億ウォンに達する。財務状況がさらに悪化すれば、親会社であるF&Fの支援が必要になる可能性がある。
問題は、F&F自体の展望も楽観的ではないという点だ。SK証券のヒョン・グォンフン研究員はF&Fについて、「今年初めからMLBの中国事業における現地在庫調整により、中国の売上モメンタムの弱い局面が続いている」とし、「ウォン高により今年第4四半期からは人民元建ての為替レートが前年同期比で減少し、売上と収益性に逆風として作用するだろう」と分析した。F&Fの今年上半期の売上9605億ウォンのうち、半分近い4807億ウォンが中国市場で発生している。
現時点で、F&Fエンターテインメントに大きな反転のきっかけは見当たらない。もちろん、AHOFの人気が高まり、会社の主要な収益源へと成長する可能性もある。ただし、AHOFの契約が2029年に満了するとされているだけに、契約の延長や新たなアイドルの発掘など、中長期的な成長基盤を整える必要があるだろう。