[BizHanKook] ハンファシステムの今年第3四半期の営業利益は前年同期比で60%以上増加したが、当期純利益は97.5%急減した。防衛産業輸出の拡大など本業は成長したものの、米フィリー造船所の株式売却を決定したことで、事業中断関連の損失が純利益に反映された影響だ。
注目されるのは、フィリー造船所の株式取引価格である。ハンファシステムは2024年末、米子会社HS USAホールディングスを通じて6000万ドルを投じ、フィリー造船所の株式60%を取得した。当時の公示為替レート基準で約918億ウォンである。その後、事業結合会計では現金移転対価が約882億ウォンとして認識された。
ハンファシステムは今年9月、この株式をハンファグループ内の別の米国法人に2億3760万ドル、公示当時の為替レート基準で約3251億ウォンで譲渡することにした。ドルベースで見れば、株式の取引価格が当初の取得価格の約4倍になった計算だ。
フィリー造船所は昨年1269億ウォンの純損失を記録し、資本合計もマイナス1800億ウォンの完全資本食い状態であった。それにもかかわらず、今回の内部取引では株式価値が大幅に高まった。
ただし、当初の投資額6000万ドルと今回の処分価格2億3760万ドルのみを比較して、ハンファシステムが巨額の投資利益を得たと見るのは難しい。買収後、フィリー造船所には追加資金が投入されており、造船所の赤字もハンファシステムの連結業績に反映されてきたためだ。何より今回の取引は、外部投資家への売却ではなく、ハンファグループ内部で米国造船事業の主体を入れ替える支配構造の再編である。

営業利益は60%増えたが純利益は38億ウォン
ハンファシステムは27日、今年第3四半期の連結ベースの売上高8315億9800万ウォン、営業利益991億5000万ウォンを記録したと公示した。前年同期比でそれぞれ30.1%、60.5%の増加である。営業利益は市場予想の658億ウォンを50%以上上回った。
防衛産業事業の成長が業績を牽引した。アラブ首長国連邦(UAE)、サウジアラビア、イラクに供給する天弓-II多機能レーダー(MFR)をはじめとする輸出事業や、KF-21 AESAレーダー・航空電子機器などの国内量産事業の売上が増加した。ICT部門でもグループ系列会社のITシステム構築事業が業績を支えた。第3四半期末の受注残高は防衛産業8兆3956億ウォン、ICT4697億ウォンなど合計8兆8653億ウォンに達した。
しかし、当期純利益は対照的である。第3四半期の当期純利益は38億3700万ウォンで、前年同期の1504億9500万ウォンから97.5%減少した。今年1〜9月の累計では391億7200万ウォンの純損失を記録し、赤字に転落した。
原因は米フィリー造船所にある。ハンファシステムは9月にフィリー造船所の株式売却を決定したことで、同事業を「中断事業」に分類した。会社は第3四半期決算説明会(カンファレンスコール)で、当期純利益の減少について、フィリー造船所の中断事業損失が反映された結果だと説明した。
中断事業損失は税引き後ベースで当期純利益に反映される。一方で、フィリー造船所関連の売上や営業損益は継続事業の業績から分離される。このため、ハンファシステムの営業利益は大幅に増えた一方で、純利益が急減する形となった。株式売却取引が最終的に完了すれば、処分損益を含めた関連損益も確定する予定だ。
6000万ドルで取得した株式、内部取引価格は2億3760万ドル
ハンファグループがフィリー造船所を買収したのは2024年12月である。当時、ハンファシステムは米子会社のHS USAホールディングスを通じて6000万ドルを投じ、フィリー造船所の株式60%を確保した。当時の公示為替レートを適用した金額は約918億ウォンである。ハンファオーシャン側が残りの40%を確保した。
その後、事業結合会計が確定する過程では、ハンファシステムがフィリー造船所の株式取得に関連して移転した現金対価が約881億6000万ウォンとして認識された。したがって、882億ウォンは事業結合会計上の移転対価であり、実際の取引時の投資金額は6000万ドルと見るのが正確だ。
ハンファシステムは今年9月18日、HS USAホールディングスが保有するフィリー造船所の株式60%全量を、ハンファディフェンスUSAシップビルディングLLCに売却することにした。処分価格は2億3760万ドルである。公示当時の為替レートを適用したウォン建て金額は3251億808万ウォンとなる。取引価格は、売主と買主が選定した外部専門機関の価値評価に基づき決定された。処分予定日は来る31日である。
株式60%の取引価格を単純換算すると、フィリー造船所の全株式価値は約3億9600万ドルと評価されたことになる。ハンファグループが2024年にフィリー造船所の全体を買収した当時に支払った金額は約1億ドルだった。2年と経たずして、今回の内部取引で評価された全株式価値は当時よりも大幅に上昇したのである。
しかし、これがそのままハンファシステムの投資利益になるわけではない。買収後もフィリー造船所には追加資金が投入された。ハンファシステムの公示には、2025年にフィリー造船所と887億ウォン規模の株式取得取引が追加で行われた事実が示されている。当初の投資金6000万ドルだけを今回の売却価格と比較しても、実際に投入された資金を適切に反映できないのはそのためだ。
ハンファ側は、フィリー造船所を買収して以来、施設や人材、生産能力の拡大などに累計約3億5000万ドルを投資したと説明している。ただし、この金額の全額をハンファシステムが直接負担したわけではないため、ハンファシステムの個別投資額と同一視してはならない。ここにフィリー造船所が出した営業損失と各種運営費用まで考慮しなければならない。
純損失1269億・資本マイナス1800億だが評価価値は上昇
財務状態だけを見ると、フィリー造船所の価値が大幅に高まった背景を説明するのは容易ではない。ハンファシステムの株式売却公示によると、フィリー造船所は昨年5706億3300万ウォンの売上を記録した。当期純損失は1268億9300万ウォンに達した。資産合計は約5199億ウォン、負債合計は約6999億ウォンであった。資本合計は約マイナス1800億ウォンで、負債が資産を上回る完全資本食い状態だった。2024年も純損失が約2072億ウォン、2023年には約852億ウォンを記録した。近年数年間、赤字が続いている計算だ。
それにもかかわらず、今回の内部取引ではフィリー造船所の株式60%の価値が2億3760万ドルと評価された。
現在の財務実績よりも、米国の軍艦市場に参入できる生産拠点としての戦略的価値が評価に反映された余地がある。
フィリー造船所は従来の米国商船建造を中心とした事業を行ってきたが、ハンファグループは同造船所を米海軍や他の連邦機関、商業顧客を併せて相手にする「デュアルユース(軍民両用)」造船所に転換している。
ハンファディフェンスUSAとフィリー造船所は今年3月、米海軍の次世代軍需支援艦(NGLS)事業において、Vard Marine USの下請け業者として初のプロジェクトを受注した。艦艇建造の本契約ではなく、市場調査や概念設計・設計高度化などに参画する事業だが、米海軍の事業に参入したという意義がある。
ハンファディフェンスUSAは27日、フィリー造船所の経営権取得を公式発表し、今後は同造船所を米海軍、連邦機関、商業顧客を対象とするデュアルユースの生産拠点として育成すると明らかにした。米国造船・防衛市場への進出可能性が高まったことから、現在の赤字状態の財務諸表よりも、将来的に軍艦と商船を共に建造できる現地生産拠点としての戦略的価値が高く評価されたと解釈できる。
ただし、今回の取引価格が外部市場で検証されたフィリー造船所の企業価値だと断定することも難しい。買収側であるハンファディフェンスUSAシップビルディングは、ハンファディフェンスUSAとハンファフューチャープルーフが参加する法人である。ハンファディフェンスUSAはハンファエアロスペースの米国子会社だ。結局、ハンファシステムが保有していたフィリー造船所の株式を外部投資家が買い取るのではなく、ハンファグループ内の他の米国法人に移転する取引である。ハンファオーシャンが保有するフィリー造船所の株式40%はそのまま維持される。
米国の造船事業、ハンファエアロ中心に再編
今回の取引の意義は、単なる売却益よりも、ハンファグループの米国事業の役割再編により鮮明に表れている。フィリー造船所の株式を取得するハンファディフェンスUSAシップビルディングには、ハンファディフェンスUSAとハンファグループの北米投資プラットフォームであるハンファフューチャープルーフが参加する。ハンファディフェンスUSAはハンファエアロスペースが支配する米国の防衛産業法人だ。
取引が完了すれば、フィリー造船所の経営権はハンファシステムからハンファディフェンスUSA側に移る。ハンファディフェンスUSAは現地の造船事業を直接総括しながら、軍艦と商船事業を並行して推進する予定だ。
逆にハンファシステムは赤字を出していた造船所を連結対象から除外することで、防衛電子や宇宙・衛星などの本業に集中できるようになる。ハンファシステムの第3四半期の防衛産業部門の受注残高は8兆3956億ウォンに達する。天弓-II多機能レーダーやKF-21 AESAレーダーなど既存の防衛電子事業が成長する中、米国の造船所を直接連結子会社として保有する必要性は以前よりも低くなったと言える。
結局、ハンファシステムの第3四半期の純利益97.5%減少は、本業の不振よりも、米国造船事業の「持ち主」を入れ替える過程で発生した中断事業損失の影響が大きい。フィリー造船所も赤字と資本食いの状態だが、米軍艦市場への参入可能性と現地生産拠点としての戦略的価値に基づき、買収時よりも高い価格で評価された。
ただし、当初の投資金6000万ドルと今回の処分価格2億3760万ドルのみを比較して、ハンファシステムが巨額の投資利益を得たと解釈するのは難しい。買収後に追加資金が投入されており、造船所の赤字が連結業績に反映されていたこと、そして何よりも今回の取引が外部売却ではなくグループ内の株式再編であるためだ。
今回の取引が予定通り31日に完了すれば、フィリー造船所の連結除外と株式処分に伴う最終損益が、その後のハンファシステムの財務諸表に反映される。高まった評価額が、実際の米海軍関連事業の拡大やフィリー造船所の実績改善につながるかどうかが、今後の企業価値を見極める核心変数となる見通しだ。