[ビジネス韓国] グローバル規制当局が医薬品開発過程における動物実験の縮小を加速させる中、実験動物ベースで成長してきた非臨床試験受託機関(CRO)が直撃を受けるという予測が少なくなかった。動物実験が減れば、非臨床試験市場自体も萎縮するのではないかという懸念であった。
しかし、実際にエコシステムの最前線にいる企業の動きは、予想とは少し異なる。彼らは動物実験の縮小を「事業の終わり」ではなく「事業構造を変える契機」として受け止めている。動物実験が必要な領域はさらに高度化し、代替試験法が可能な分野は積極的に吸収する形だ。規制の変化に対抗するよりも、変化そのものを新たなビジネスチャンスとして活用しようという戦略である。
コルマバイオテック、化粧品・健康機能食品への拡大および「ADC非臨床」に特化

医薬品の動物実験を中心としていたウジョンバイオは、最近コルマホールディングスに買収され、コルマバイオテックへと社名を変更して大規模な体質改善に乗り出した。去る8日の臨時株主総会では、従来の医薬品中心だった事業目的も整理した。
新たに追加された事業は、化粧品原料の研究開発と製造・販売、食品原料および健康機能食品素材の研究開発、ペットを含む動物用医薬品・飼料・健康機能食品などである。動物実験縮小の流れに合わせて事業ポートフォリオを広げ、収益構造を多角化しようとする戦略と見られる。
非臨床事業から完全に足を洗うわけではない。当面は代替試験法への完全移行が難しい分野に能力を集中する戦略を選択した。
代表的な分野が、近年のバイオ業界で最も注目されているモダリティであるADC(抗体薬物複合体)とPDX(患者由来異種移植モデル)だ。開発難易度が高い分、非臨床の専門性がより重要になる領域である。
このためイントゥセルでADC開発を主導したカン・ジョンス本部長を専務として迎え入れ、ADC特化型非臨床戦略を策定している。外部のADME(薬物動態)専門企業との連携を拡大する一方、日本のグローバルCROであるSNBLなどの海外企業とも協力ネットワークを構築し、専門性を強化している。
逆に、すでに動物実験が事実上禁止されている化粧品分野では、代替試験法を積極的に導入する。グループ内のオルガノイド専門系列会社であるネクスト&バイオと協力し、3次元(3D)オルガノイドベースの評価プラットフォームを共同開発している。化粧品新原料や健康機能食品素材の効能と毒性を動物なしで検証する体系を構築することが目標だ。
結局、コルマバイオテックは「動物実験を続けるか、代替試験に進むか」という二者択一ではなく、分野別に最も適した技術を選択する方向で非臨床事業を再編していると言える。
コルマバイオテック関係者は「これまで蓄積してきたバイオインフラを基盤に、製薬だけでなくコスメティックやヘルスケア分野まで事業領域を拡大し、特化した製品とサービスを継続的に発掘して競争力を強化していく」と語った。
HLBバイオステップ、動物と先端技術を組み合わせた「ハイブリッドプラットフォーム」へ開放

HLBバイオステップも方向性は似ているが、アプローチが少し異なる。既存の動物モデルベースの有効性評価能力を維持しながらも、AI、オルガノイド、臓器チップなどの動物代替試験法(NAMs)を積極的に組み合わせる「ハイブリッドプラットフォーム」の構築を加速させている。
すべての技術を自社開発するよりも、外部の専門企業と手を組むオープン戦略も特徴だ。臓器チップ分野ではオランダ企業カイロン(Kyinno)と、AIベース予測分野ではバスジェンバイオ(Basgen Bio)と協力し、インシリコ分析と非臨床検証を組み合わせたサービスを構築している。
同社が注目しているのは、単に試験を行う能力だけではない。今後は多様な非臨床データをどれだけ蓄積・解釈し、新薬開発初期の意思決定に活用できるかが競争力を左右すると考えている。これに伴い、NAMsベースの毒性・効力データを資産化し、国際ガイドラインに活用され得るグローバル標準データプラットフォームの構築にも拍車をかけている。
最近では代替試験センターも本格稼働した。3D腫瘍スフェロイド、腸管透過性(Caco-2)、血液脳関門(BBB)評価モデルなどを実際の顧客サービスと連結させ、人予測型体外モデルを拡大している。2024年に買収したHLBバイオコードのGLP(優良試験所基準)ベースの毒性試験能力と組み合わせ、既存の非臨床サービスの活用範囲も広げている。
ペク・ソンジンHLBバイオステップ代表は「単なる試験代行を超え、臨床試験計画(IND)以前の段階から非臨床戦略を共に設計するバリデーションCROへと進化していく」と述べた。
結局、規制が変えているのは動物実験の存廃ではなく、CROの役割である。かつては「試験を代行する会社」だったものが、これからは動物実験と代替試験法を適切に組み合わせ、蓄積されたデータに基づいて新薬開発戦略まで提示するパートナーへと進化することが競争力となっている。動物実験の縮小は、伝統的なCROを追い出すことよりも、自らを再定義させるための変曲点となったわけだ。
- CRO(臨床試験受託機関)
- 製薬・バイオ企業に代わり、新薬の効能と毒性を試験・分析する専門企業。本記事では主に、人対象の臨床試験以前の段階を担当する非臨床CROを指す。
- 動物代替試験法(NAMs)
- 動物の使用を減らすか、あるいは代替するために、人の細胞、オルガノイド、臓器チップ、コンピュータ予測などを活用する試験方法。
- オルガノイド
- ヒトの細胞を3次元で培養し、実際の臓器の構造や機能の一部を再現したモデル。一般的に「ミニ臓器」と呼ばれる。
- ADC(抗体薬物複合体)
- がん細胞を探す抗体に強力な薬物を結合させた治療薬。開発と検証が難しく、専門的な非臨床試験能力が必要な分野である。
