【BizHankook】ソウル市龍山区で進められている漢南近隣公園造成事業の実施計画が、来る6月に失効期限を迎える中、公園用地に対するソウル市の収用裁決が事実上困難な状況にあることが、BizHankookの取材により確認された。市は同事業計画の効力をめぐり、土地所有者である富栄住宅と法廷闘争を繰り広げ、今年3月に最終勝訴したが、総額4600億ウォンに達する土地補償費が実際の事業推進の足かせとなったことがわかった。漢南近隣公園の造成計画は事実上、白紙化される見通しで、市は今後、当該敷地に公共施設を導入する案などを模索する方針だ。

ソウル市の関係者によると、同市は漢南近隣公園造成事業の実施計画が失効する6月までに、公園造成に向けた用地の収用裁決を申請することは事実上難しい状況だ。これまで収用裁決の案を模索してきたが、予算および財政問題を解消できなかったことが主な理由とされている。現在ソウル市は、漢南近隣公園の造成計画失効後、当該敷地に公共施設を導入するなど、都市管理策を検討していると伝えられた。
漢南近隣公園造成のための実施計画の効力は6月までだ。「国土の計画及び利用に関する法律(国土計画法)」に基づき、長期間未執行となっている都市計画施設の事業施行者が、実施計画告示日から5年以内に事業用地に対する収用裁決の申請を行わない場合、当該実施計画は効力を失う。漢南近隣公園造成事業の実施計画告示日は2020年6月25日であり、6月25日に効力が喪失する。告示から20年が経過したこの事業の都市計画施設決定も、国土計画法に基づき、実施計画の失効と同時に効力を失うことになる。
ソウル市公園造成課の関係者は「(6月までの収用裁決申請は)事実上難しいだろう」とし、「公園として造成しようとしていた場所であるため、乱開発を防ぐ観点から、都市管理の面で(土地所有者と)協議を行いたい」と述べた。
ソウル市によるこの判断は、用地確保にかかる莫大な費用のせいだと解釈される。BizHankookが今年初めにソウル市へ情報公開請求を行って入手した資料によると、ソウル市は漢南近隣公園造成事業にかかる土地補償費として4600億ウォン、工事費として2000億ウォンが必要になると見積もっていた。事業を推進するには、10余年前に富栄住宅が購入した価格とされる1200億ウォンの約4倍もの費用を、土地収用補償費として支払わなければならない計算になる。ソウル市は当初、土地補償の財源確保のために地方債の発行も検討していた。
漢南近隣公園の敷地は、漢江以北でも屈指の好立地だ。ソウル市龍山区漢南洞670番地一帯の2万8197平方メートル規模で、東側には2014年から7年間国内最高価格のマンションとして名を馳せた「漢南ザ・ヒル」が、北側にはそれに続く「ナインワン漢南」が位置する。昨年時点の公園用地の公示地価は1平方メートルあたり607万ウォン水準だが、周辺のマンション売買価格は3.3平方メートル(1坪)あたり2億ウォンに迫る。富栄住宅は2014年、住宅開発を目的に事業用地の所有権の約97%を取得した。
この一帯は日本統治時代から公園造成が予定されていた。朝鮮総督府は1940年3月の告示により、漢南洞、普光洞、梨泰院洞一帯を普通公園に指定した。解放後、この一帯は在韓米軍の基地や宿舎として使用されていたが、2015年に米軍が撤収してからは空き地として放置されていた。国土交通部(当時の建設部)は1979年4月、現在の規模での都市計画施設造成計画を決定したが、その後、政府が2015年に長期未執行都市計画施設の解除(日没)ガイドラインを策定した際、この敷地も解除対象として挙げられた。
漢南近隣公園の造成事業が具体化したのは10年前のことだ。ソウル市は一帯の公園造成事業廃止論にもかかわらず、2015年9月に漢南洞677-1番地一帯の2万8197平方メートルの土地に対する漢南近隣公園造成計画を決定し、地形図面を告示した。2020年4月には住民への閲覧を終え、同年6月には造成計画を具体化した都市計画施設事業の実施計画まで認可した。この実施計画には、富栄住宅が所有する土地を含め、公園用地を収用・使用するという内容が含まれていた。
富栄住宅は2015年、公園造成計画決定を取り消すよう求める訴訟を起こした。1審判決では原告である富栄住宅が勝訴したが、控訴審では1審が覆り、原告敗訴の判決が下された。富栄住宅は直ちに上告したが、大判院(最高裁)は2018年に訴えを棄却し、敗訴が確定した。それでも富栄住宅は屈せず、2020年には公園造成計画を具体化した実施計画認可も無効とするよう求めて再度提訴した。しかし、2023年4月の1審、昨年の2審に続き、今年3月の大判院でもすべて敗訴した。
漢南近隣公園造成のための実施計画が失効すれば、富栄住宅は事実上、勝訴したのと同等の効果を得ることになる。公園造成計画の効力がすべて消滅し、敷地の活用をゼロから再検討できるようになるからだ。ソウル市は昨年、富栄住宅側にこの敷地の事業計画を提出するよう求めていたが、富栄住宅は現時点まで計画案を提出していないと伝えられた。富栄住宅の関係者は「現時点では敷地に関する特別な計画は確定していない」と述べるにとどめた。